17.1.1 国際共同第II/III相試験(NI-0501-14試験)(jRCT2031220187)
高用量糖質コルチコイド投与で効果不十分な全身型若年性特発性関節炎又は成人発症スチル病に伴うマクロファージ活性化症候群患者25例(日本人2例を含む)を対象とした非盲検、単群試験で、初回に本剤6mg/kgを静脈内投与し、その後の5回は3日ごとに本剤3mg/kgを、以降は週2回本剤3mg/kgを静脈内投与(容量に応じて1〜2時間かけて点滴静注)した。3日間以上の高用量糖質コルチコイド静脈内投与に対して効果不十分であることが確認された患者を対象としたが、患者の状態又は検査値が急激に悪化した場合には、医師の判断に従い高用量糖質コルチコイド投与開始から3日未満であっても組入れ可能とした。標準的な投与期間は4週間(計10回投与)とした。
投与開始後8週時に完全奏効
注)を達成した被験者は25例中11例(44.0%、96%信頼区間:23.7%〜65.9%)であり、96%信頼区間の下限値は事前に規定された閾値有効率である40%を下回ったことから、閾値有効率に対する本剤の優越性は検証されなかった
5)。
完全奏効の定義
注)に含まれる各測定項目は、投与開始後8週時にLDHを除き、いずれも改善傾向を示し、70%以上の改善が確認された
5)。
表3.完全奏効の定義に含まれる各測定項目の結果(投与開始後8週時)
| 測定項目 | 8週時点に基準を満たした患者の割合(%) | 8週時点に基準を満たした患者数/ベースライン時点で測定値がある患者数 |
| 臨床的MAS寛解a) | 72.0 | 18/25 |
| 白血球数>LLN | 92.0 | 23/25 |
| PLT>LLN | 80.0 | 20/25 |
| LDH<1.5×ULN | 56.0 | 14/25 |
| AST<1.5×ULN | 92.0 | 23/25 |
| ALT<1.5×ULN | 80.0 | 20/25 |
| フィブリノゲン値>100mg/dL | 88.0 | 22/25 |
| フェリチン値b) | 76.0 | 19/25 |
副作用は25例中15例(60.0%)に認められた。主な副作用はサイトメガロウイルス感染、サイトメガロウイルス感染再燃(各3例、12.0%)、肺炎、状態悪化、サイトメガロウイルス検査陽性(各2例、8.0%)であった。本剤と関連ありと判断された重篤な有害事象は7例(28.0%)に11件発現した。最もよくみられた本剤と関連ありと判断された重篤な有害事象はサイトメガロウイルス感染及び肺炎(各2例、8.0%)であった。その他の事象は、帯状疱疹、潜伏結核、敗血症、マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス感染、多臓器機能不全症候群及び肺動脈性肺高血圧症であり、いずれも各1例(4.0%)に発現した
6)。
17.1.2 海外第II相試験(NI-0501-06試験)(2016-004223-23)
高用量糖質コルチコイド投与で効果不十分な全身型若年性特発性関節炎又は成人発症スチル病に伴うマクロファージ活性化症候群患者14例を対象とした非盲検、単群試験で、初回に本剤6mg/kgを静脈内投与し、その後の5回は3日ごとに本剤3mg/kgを、以降は週2回本剤3mg/kgを静脈内投与(容量に応じて1〜2時間かけて点滴静注)した。3日間以上の高用量糖質コルチコイド静脈内投与に対して効果不十分であることが確認された患者を対象としたが、患者の状態又は検査値が急激に悪化した場合には、医師の判断に従い高用量糖質コルチコイド投与開始から3日未満であっても組入れ可能とした。標準的な投与期間は4週間(計10回投与)とした。
投与開始後8週時に完全奏効
注)を達成した被験者は14例中11例(78.6%、95%信頼区間:49.2%〜95.3%)であった
7)。
副作用は14例中4例(28.6%)に認められ、サイトメガロウイルス感染再燃、ウイルス感染、アデノウイルス検査陽性、BKポリオーマウイルス検査陽性、サイトメガロウイルス検査陽性、レスピロウイルス検査陽性、下痢、注入に伴う反応、そう痒性皮疹(各1例、7.1%)が認められた
7)。
注)完全奏効は以下2つを満たす場合と定義した。
1.MASの臨床的活動性をVASで評価し、VASが1/10以下となった場合、消失したとみなす。
2.MASに関連する7つの臨床検査値の基準を満たす[白血球数>LLN、血小板数>LLN、LDH<1.5×ULN、AST<1.5×ULN、ALT<1.5×ULN、フィブリノゲン値>100mg/dL、フェリチン値がスクリーニング又はベースライン時の値(高い方)から80%以上の低下、かつ2000ng/mL未満への減少]。