<メトトレキサート通常療法、CMF療法、メトトレキサート関節リウマチ療法又はM-VAC療法>
メトトレキサート通常療法、CMF療法、メトトレキサート関節リウマチ療法又はM-VAC療法でメトトレキサートによると思われる副作用が発現した場合には、通常、ホリナートとして成人1回10mgを6時間間隔で4回経口投与する。
なお、メトトレキサートを過剰投与した場合には、投与したメトトレキサートと同量を投与する。
<メトトレキサート・フルオロウラシル交代療法>
通常、メトトレキサート投与後24時間目よりホリナートとして1回15mgを6時間間隔で2〜6回(メトトレキサート投与後24、30、36、42、48、54時間目)経口投与する。
メトトレキサートによると思われる重篤な副作用があらわれた場合には、用量を増加し、投与期間を延長する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
<プララトレキサート投与時>
通常、成人にはプララトレキサート投与後24時間目よりホリナートとして1回25mgを8時間間隔で6回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
<メトトレキサート通常療法、CMF療法、メトトレキサート関節リウマチ療法又はM-VAC療法、メトトレキサート・フルオロウラシル交代療法>
7.1 嘔吐、激しい下痢のある患者にはホリナートカルシウム水和物(ロイコボリンカルシウム)注射剤の投与を考慮すること。
<メトトレキサート・フルオロウラシル交代療法>
7.2 本剤の投与回数は2〜6回であるが、投与回数の目安は次のとおりである。
腎機能の低下傾向などによるメトトレキサートの排泄遅延のおそれのある患者、又は一般状態の悪い患者(特に低栄養状態)では、投与回数を多くすることが望ましい(6回)。一般状態が良好で、かつ腎機能が正常な患者では、投与回数を少なくすることができる。
<プララトレキサート投与時>
7.3 本剤投与後にプララトレキサートによると思われる口内炎等の副作用があらわれない場合には、本剤1回15mgへ減量する。本剤の減量後にプララトレキサートによると思われる口内炎等の副作用があらわれた場合には、本剤1回25mgとすることができる。
7.4 本剤の投与後から次回のプララトレキサート投与までの間隔は72時間以上あけること。
8.1 メトトレキサートの過量投与時は、すみやかに本剤を投与すること。メトトレキサートと本剤の投与間隔が長いほど、本剤の効果が低下することがある。
8.2 葉酸の投与により、ビタミンB12欠乏による巨赤芽球性貧血(悪性貧血等)が隠蔽されるとの報告がある。
11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明)
発疹、呼吸困難、血圧低下等の症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 頻度不明 |
過敏症 | 発疹、発熱、発赤 |
14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第II相試験(PDX-LV試験)
再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫患者13例にビタミンB
12及び葉酸併用下でプララトレキサート30mg/m
2を週1回、6週間連続投与し1週間休薬する7週間を1サイクルとした。本試験における本剤及びプララトレキサートの投与期間は第1サイクルまでとされた。プララトレキサートの初回投与時はプララトレキサート投与24時間後から本剤1回25mgを8時間ごとに6回経口投与した。プララトレキサートの2回目投与以降は、本剤25mg(前回のプララトレキサート投与時に口内炎が発現した場合)又は本剤15mg(前回のプララトレキサート投与時に口内炎が発現しなかった場合)を、プララトレキサート投与24時間後から8時間ごとに6回経口投与することとされ、本剤投与から次のプララトレキサート投与までの間隔は72時間以上あけることとされた。主要評価項目である第1サイクル中に発現したグレード2以上の口内炎の発現率[90%信頼区間](%)は7.7[0.4,31.6](1/13例)であった。
安全性評価対象例13例において本剤の副作用は認められなかった
2)。