14.1.1 本剤は溶解時のpHにより力価の低下及び濁りを生じることがあるので、他の薬剤との混注を避け、日局ブドウ糖注射液、日局注射用水又は日局生理食塩液等に溶解して投与すること。pH6付近が最も安定であり、酸性側(pH5以下)及びアルカリ性側(pH8以上)で経時的に力価が低下する。
14.1.2 用時溶解注射剤のため、溶解後はできるだけ速やかに使用すること。
なお、やむを得ず保存を必要とする場合には、室温保存では6時間以内に使用すること。
14.2.1 皮下・筋肉内には投与しないこと。
14.2.2 膀胱癌の動脈内投与療法に際し阻血を行った症例で、高濃度の薬剤が坐骨神経に流れ、坐骨神経麻痺を起こしたとの報告があるので、このような投与方法を行う場合には慎重に投与すること。
14.2.3 血管内投与により、ときに血管痛、静脈炎等を起こすことがあるので、注射部位、注射方法等に十分注意すること。
14.2.4 血管内投与に際し、薬液が血管外に漏れると注射部位に硬結・壊死、炎症を起こすことがあるので、薬液が血管外に漏れないよう慎重に投与すること。
14.2.5 本剤を溶解した液とシリンジに塗布されているシリコンオイルが接触することで、シリンジ内にまれにシリコンオイルの浮遊物がみられることがある。その場合はフィルターを使用して投与すること。