<悪性リンパ腫>
17.1.1 国内前期第II相試験
悪性リンパ腫患者を対象に、本剤1200mg/body(1日1回)10〜14日間又は1600mg/body(1日1回)5日間を中心に、1200〜3200mg/body(1日1〜2回分割)を5〜14日間投与
注)した結果、有効性評価症例28例の奏効率は32.1%であった。安全性評価症例18例において、主な副作用は食欲不振(50.0%)、悪心・嘔吐(27.8%)であった。主な臨床検査値異常は、白血球数減少(88.9%)、血小板数減少(55.6%)、ヘモグロビン減少(55.6%)であった
7)。
17.1.2 国内後期第II相試験(阪神造血器疾患治療研究グループ)
悪性リンパ腫患者を対象に、本剤1600〜3200mg/body(1日2〜3回分割)を5〜7日間投与後、2〜3週間の休薬期間をおくことを1クールとする投与スケジュール
注)で投与した結果、有効性評価症例37例の奏効率は29.7%であった。安全性評価症例27例において、主な副作用は食欲不振(55.6%)、悪心・嘔吐(40.7%)、口内炎(18.5%)、下痢(11.1%)、脱毛(11.1%)であった。主な臨床検査値異常は、白血球数減少(88.5%)、赤血球数減少(73.1%)、ヘモグロビン減少(73.1%)、血小板数減少(42.3%)であった
8)。
17.1.3 国内後期第II相試験(血液・リンパ腫研究会)
悪性リンパ腫患者を対象に、本剤800〜2400mg/body(1日1〜2回分割)を5〜7日間投与後、2〜3週間の休薬期間をおくことを1クールとする投与スケジュール
注)で投与した結果、有効性評価症例19例の奏効率は15.8%であった。安全性評価症例18例において、主な副作用は食欲不振(38.9%)、下痢(16.7%)、口内炎(16.7%)、悪心・嘔吐(11.1%)であった。主な臨床検査値異常は、白血球数減少(83.3%)、赤血球数減少(72.2%)、ヘモグロビン減少(72.2%)、血小板数減少(55.6%)であった
9)。
17.1.4 国内後期第II相試験(東海造血器腫瘍研究会)
悪性リンパ腫患者を対象に、本剤1600mg/m
2(1600〜2800mg/body)(1日2回分割)を5〜7日間投与
注)した結果、有効性評価症例29例の奏効率は31.0%であった。安全性評価症例29例において、主な副作用は食欲不振(34.5%)、悪心・嘔吐(31.0%)、下痢(31.0%)、口内炎(17.2%)、脱毛(10.3%)であった。主な臨床検査値異常は、白血球数減少(72.4%)、ヘモグロビン減少(55.2%)、赤血球数減少(48.3%)、血小板数減少(44.8%)、AST上昇(17.2%)、ALT上昇(13.8%)であった
10)。
<成人T細胞白血病リンパ腫>
17.1.5 国内前期第II相試験
成人T細胞白血病リンパ腫患者を対象に、本剤800〜2800mg/bodyを7日間投与後、2〜3週間の休薬期間をおくことを1クールとする投与スケジュール
注)で投与した結果、有効性評価症例23例の奏効率は43.5%であった。安全性評価症例23例において、主な副作用は貧血(52.2%)、食欲不振(21.7%)であった。主な臨床検査値異常は、白血球数減少(80.0%)、血小板数減少(34.8%)であった
11)。
<効能共通>
17.1.6 国内第III相パイロット試験(他の抗悪性腫瘍剤との併用試験)
悪性リンパ腫患者及び成人T細胞白血病リンパ腫患者を対象に、本剤1200〜1600mg/bodyを5日間投与とエトポシド、カルボプラチン、デキサメタゾンの併用療法を3週間毎に繰り返す投与スケジュール
注)、本剤400mg/bodyを連日、又は800mg/bodyを隔日で投与し、エトポシドを併用する投与スケジュール
注)、又は本剤400mg/bodyを週3回間歇投与し、エトポシドを併用する投与スケジュール
注)で投与した結果、安全性評価症例44例において、主な副作用は食欲不振(29.5%)、脱毛(29.5%)、悪心・嘔吐(27.3%)、発熱(25.0%)、全身倦怠感(18.2%)、口内炎(13.6%)であった。主な臨床検査値異常は、白血球数減少(86.0%)、血小板数減少(76.7%)、ヘモグロビン減少(69.8%)、赤血球数減少(67.4%)、好中球数減少(41.9%)、ALT上昇(18.2%)、AST上昇(15.9%)であった
12)。
注)承認用法及び用量は、「ソブゾキサンとして、通常成人には1日1600mgを1回又は2回に分割、5日間連続経口投与し、2〜3週間休薬する。これを1クールとして投与を繰り返す。なお、年齢、症状により適宜増減するが、病期によっては1日2400mgまで増量できる。」である。