医療用医薬品 : アクイプタ

List   Top

医薬品情報


総称名 アクイプタ
一般名 アトゲパント水和物
欧文一般名 Atogepant Hydrate
製剤名 アトゲパント水和物錠
薬効分類名 経口CGRP受容体拮抗薬
薬効分類番号 1190
KEGG DRUG
D13026 アトゲパント水和物
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
日米の医薬品添付文書はこちらから検索することができます。

添付文書情報2026年2月 作成(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
アクイプタ錠60mg AQUIPTA Tablets アッヴィ 1190036F3024 1461.6円/錠 処方箋医薬品注)
アクイプタ錠30mg AQUIPTA Tablets アッヴィ 1190036F2028 831.3円/錠 処方箋医薬品注)
アクイプタ錠10mg AQUIPTA Tablets アッヴィ 1190036F1021 339.9円/錠 処方箋医薬品注)

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

4. 効能または効果

片頭痛発作の発症抑制

5. 効能または効果に関連する注意

5.1 十分な診察を実施し、前兆のある又は前兆のない片頭痛の発作が月に複数回以上発現している、又は慢性片頭痛であることを確認した上で本剤の適用を考慮すること。
5.2 最新のガイドライン等を参考に、非薬物療法、片頭痛発作の急性期治療等を適切に行っても日常生活に支障をきたしている患者にのみ投与すること。

6. 用法及び用量

通常、成人にはアトゲパントとして60mgを1日1回経口投与する。

7. 用法及び用量に関連する注意

7.1 本剤投与中は症状の経過を十分に観察し、以下のとおり投与継続の可否を考慮すること。
7.1.1 本剤投与開始後3カ月を目安に治療上の有益性を評価して症状の改善が認められない場合には、本剤の投与中止を考慮すること。
7.1.2 本剤投与開始3カ月以降も本剤投与を継続する場合には、定期的に投与継続の要否を検討し、頭痛発作発現の消失・軽減等により日常生活に支障をきたさなくなった場合には、本剤の投与中止を考慮すること。
7.2 重度の腎機能障害患者及び末期腎不全患者(クレアチニンクリアランスが30mL/min未満)では、本剤10mgを1日1回経口投与すること。[9.2.116.6.1参照]
7.3 強いCYP3A阻害剤と併用する場合は、本剤10mgを1日1回経口投与すること。[10.216.7.1参照]
7.4 OATP阻害剤と併用する場合は、本剤30mgを1日1回経口投与すること。[10.216.7.3参照]

8. 重要な基本的注意

8.1 本剤は片頭痛の治療に関する十分な知識及び経験を有する医師のもとで使用すること。
8.2 本剤は発現した頭痛発作を緩解する薬剤ではないので、本剤投与中に頭痛発作が発現した場合には必要に応じて頭痛発作治療薬を頓用させること。投与前にこのことを患者に十分に説明しておくこと。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重度の腎機能障害患者(クレアチニンクリアランスが15〜29mL/min)及び末期腎不全患者(クレアチニンクリアランスが15mL/min未満)
本剤の曝露量が増加し、副作用が増強されるおそれがある。重度の腎機能障害患者及び末期腎不全患者を対象とした臨床試験は実施していない。[7.216.6.1参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類C)
投与しないことが望ましい。本剤の曝露量が増加し、副作用が増強されるおそれがある。[16.6.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラットの胚・胎児発生毒性試験において、ヒトに本剤60mgを1日1回投与したときの曝露量(AUC)の10.9倍以上の用量で母体毒性に伴う胎児体重の減少及び骨格異常の発現頻度増加が認められた1)
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。授乳中の健康成人女性12例にアトゲパント60mgを単回経口投与したとき、乳汁中/血漿中濃度比は約0.08であり、乳児相対摂取量は体重で標準化した授乳婦薬物摂取量の約0.19%であった2)
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

10. 相互作用

相互作用序文
本剤は主にCYP3Aにより代謝される。また、P-糖たんぱく質(P-gp)、乳癌耐性蛋白(BCRP)、有機アニオン輸送ポリペプチド(OATP)1B1/1B3の基質である。[16.4参照]
薬物代謝酵素用語
CYP3A
薬物代謝酵素用語
P-糖たんぱく質(P-gp)
薬物代謝酵素用語
乳癌耐性蛋白(BCRP)
薬物代謝酵素用語
有機アニオン輸送ポリペプチド(OATP)1B1
薬物代謝酵素用語
有機アニオン輸送ポリペプチド(OATP)1B3
10.2 併用注意
強いCYP3A阻害剤
イトラコナゾール
クラリスロマイシン
7.316.7.1参照]
本剤の副作用が増強されるおそれがある。これらの薬剤の強いCYP3A阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
OATP阻害剤
シクロスポリン
7.416.7.3参照]
本剤の副作用が増強されるおそれがある。これらの薬剤のOATP阻害作用により本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 過敏症反応(頻度不明)
アナフィラキシー、呼吸困難、発疹、そう痒症、蕁麻疹及び顔面浮腫等の過敏症反応があらわれることがあり、投与から数日後にあらわれることもある。
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 1%以上0.1〜1%未満
消化器悪心、便秘
全身症状疲労
代謝及び栄養障害食欲減退
神経系障害傾眠
臨床検査値体重減少、ALT/AST増加
皮膚及び皮下組織障害そう痒症

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
日本人健康成人24例にアトゲパント10mg、30mg又は60mgを空腹時に単回経口投与したときの血漿中アトゲパント濃度推移の平均値を図1に、アトゲパントの薬物動態パラメータを表1にそれぞれ示す。アトゲパントは投与後速やかに吸収され、曝露量は10-60mgの用量範囲で用量に伴い増加した。日本人及び外国人健康成人の薬物動態パラメータは概ね類似していた3)
図1. 日本人健康成人における血漿中アトゲパント濃度−時間推移(平均値)
表1. 日本人健康成人にアトゲパントを単回経口投与したときのアトゲパントの薬物動態パラメータ
 10mg
N=8
30mg
N=8
60mg
N=8
Cmax(ng/mL)109.38±12.51355.02±171.47665.58±182.73
AUC0-inf(ng・h/mL)328.07±53.291354.24±518.882480.34±866.37
Tmax(h)a1.00(1.00-1.50)1.00(1.00-3.00)1.50(1.00-3.00)
t1/2(h)2.97±0.334.49±3.424.43±1.84
16.1.2 反復投与
日本人健康成人24例にアトゲパント10mg、30mg又は60mgを1日1回反復経口投与したとき、8日目のアトゲパントの薬物動態パラメータを表2に示す。アトゲパントは投与後速やかに吸収され、曝露量は10-60mgの用量範囲で用量に伴い増加した。アトゲパントを1日1回投与したとき、アトゲパントの蓄積は認められなかった。日本人及び外国人健康成人の薬物動態パラメータは概ね類似していた3)
表2. 日本人健康成人にアトゲパントを1日1回反復経口投与したときの8日目のアトゲパントの薬物動態パラメータ
 10mg
N=8
30mg
N=8
60mg
N=8
Cmax(ng/mL)76.31(23.07)348.99(76.17)744.30(207.7)
AUC0-24h(ng・h/mL)290.72(59.73)1467.02(261.86)2855.69(881.31)
Tmax(h)a1.25(1.00-2.00)1.00(1.00-3.00)1.00(1.00-2.00)
t1/2(h)3.04(0.54)3.82(1.15)5.77(3.09)
16.2 吸収
健康成人被験者20例に高脂肪食摂取後にアトゲパントを投与したとき、アトゲパントのCmax及びAUCはそれぞれ約22%及び18%低下し、Tmaxは変化しなかった4)(外国人データ)。
16.3 分布
アトゲパントのヒト血漿中非タンパク結合率は約4.7%であり、0.1-10μMの濃度範囲で濃度依存性は認められなかった5)in vitro)。アトゲパントを経口投与したときの見かけの分布容積は約292Lであった6)
16.4 代謝
アトゲパントは主にCYP3Aによって代謝される7)in vitro)。循環血中での主要な成分はアトゲパント及びグルクロン酸抱合体(M23)であった8)。[10.参照]
16.5 排泄
健康男性成人被験者6例に14C-アトゲパント50mgを単回経口投与したとき、投与量の約42%及び5%は未変化体としてそれぞれ糞中及び尿中から回収された8)(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
16.6.1 腎機能障害患者
腎排泄を介したアトゲパントの排泄はわずかである。生理学的薬物速度論モデル解析及び母集団薬物動態解析の結果、軽度及び中等度の腎機能障害患者(CLcr30-89mL/min)でのアトゲパントの薬物動態は、正常な患者(CLcr>90mL/min)と比べ顕著な差がなかった9)10)。重度の腎機能障害患者又は末期腎不全患者におけるアトゲパントの薬物動態に関する試験は実施していない。生理学的薬物速度論モデルを用いて、重度の腎機能障害患者においてOATP阻害によりアトゲパントの肝取り込みが52%低下したワーストケースを想定してシミュレートしたアトゲパントの曝露量の増加は約2.3倍であった。[7.29.2.1参照]
16.6.2 肝機能障害患者
軽度(Child-Pugh分類A、8例)、中等度(Child-Pugh分類B、8例)及び重度(Child-Pugh分類C、8例)の肝機能障害患者にアトゲパント60mgを単回経口投与したとき、アトゲパント(結合型及び非結合型)の曝露量は正常肝機能患者(8例)と比べそれぞれ約1.24倍、1.15倍及び1.38倍、非結合型アトゲパントの曝露量はそれぞれ約1.8倍、1.9倍及び3.7倍であった11)。[9.3.1参照]
16.7 薬物相互作用
アトゲパントは主にCYP3Aにより代謝される。アトゲパントはOATP1B1、OATP1B3、P-gp及びBCRPの基質である。アトゲパントはOATP1B1、OATP1B3及びMATE1の弱い阻害作用がある。
16.7.1 CYP3A阻害剤
健康成人被験者40例に強力なCYP3A阻害剤であるイトラコナゾールを反復投与時(1日1回200mg)にアトゲパント60mgを単回経口投与したとき、アトゲパントのCmax及びAUCはそれぞれ約2.15倍及び5.5倍であった6)(外国人データ)。[7.310.2参照]
生理学的薬物速度論モデル解析によるシミュレーション結果から、中程度及び弱いCYP3A阻害剤はアトゲパントのAUCをそれぞれ約1.7倍及び1.1倍であることが予測された9)。[7.310.2参照]
16.7.2 CYP3A誘導剤
健康成人被験者32例に強力なCYP3A誘導剤であるリファンピシンを反復投与時(1日1回600mg)にアトゲパント60mgを単回経口投与したとき、アトゲパントのAUC及びCmaxはそれぞれ約0.4倍及び0.7倍であった12)(外国人データ)。
健康成人被験者25例に弱いCYP3A誘導剤であるトピラマートを反復投与時(1日1-2回25-100mg)にアトゲパント60mgを反復経口投与したとき、アトゲパントのAUC及びCmaxはそれぞれ約0.75倍及び0.76倍であった13)(外国人データ)。
16.7.3 OATP阻害剤
健康成人被験者32例にOATP阻害剤であるリファンピシンを単回投与時(600mg)にアトゲパント60mgを単回経口投与したとき、アトゲパントのAUC及びCmaxはそれぞれ約2.85倍及び2.23倍であった12)(外国人データ)。[7.410.2参照]
16.7.4 経口避妊薬
健康成人被験者26例に経口避妊薬(エチニルエストラジオール0.03mg及びレボノルゲストレル0.15mg)を単回投与時にアトゲパント60mgを反復経口投与したとき、エチニルエストラジオールのAUC及びCmaxはそれぞれ約1.00倍及び0.90倍、レボノルゲストレルのAUC及びCmaxはそれぞれ約1.19倍及び1.09倍であった14)(外国人データ)。
16.7.5 スマトリプタン
健康成人被験者27例にスマトリプタンを単回投与時(100mg)にアトゲパント60mgを単回経口投与したとき、スマトリプタンのAUC及びCmaxはそれぞれ約1.02倍及び0.95倍、アトゲパントのAUC及びCmaxはそれぞれ約0.95倍及び0.79倍であった15)(外国人データ)。
16.7.6 P-gp阻害剤
健康成人被験者24例にP-gp阻害剤であるグルコン酸キニジンを反復投与時(1日2回648mg)にアトゲパント60mgを単回投与したとき、アトゲパントのAUC及びCmaxはそれぞれ約1.26倍及び1.04倍であった16)(外国人データ)。
16.7.7 その他の薬剤
アトゲパントとアセトアミノフェン又はナプロキセンを併用投与した結果、アトゲパント及び併用薬の薬物動態への明らかな影響は認められなかった17)
アトゲパントとファモチジン又はエソメプラゾールを併用投与した結果、アトゲパントの薬物動態への明らかな影響は認められなかった18)19)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第II/III相試験:RELEASE(M22-056試験)
18歳以上の日本人反復性片頭痛患者523例(ベースラインの月間片頭痛日数(MMD)が4日以上、月間頭痛日数(MHD)が15日未満)を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験において、本剤10mg、30mg、60mg又はプラセボを1日1回、12週間経口投与した20)
主要評価項目である投与開始12週間における平均MMDのベースラインからの変化量は表1の通りであり、本剤10mg群、30mg群及び60mg群のプラセボ群に対する優越性が示された注)
表1. 国内第II/III相試験の投与開始12週間における平均MMDのベースラインからの変化量
 プラセボ(133例)本剤
10mg(127例)30mg(130例)60mg(131例)
ベースラインのMMDa7.20
(2.40)
7.24
(2.44)
7.34
(2.28)
7.07
(2.32)
投与開始12週間における平均MMDのベースラインからの変化量b,c−1.24
(−1.72,−0.75)
−2.80
(−3.30,−2.30)
−3.14
(−3.63,−2.64)
−3.34
(−3.83,−2.85)
投与開始12週間における平均MMDのプラセボ群との差b,c−1.57
(−2.24,−0.89)
−1.90
(−2.57,−1.22)
−2.10
(−2.78,−1.43)
p値c,d<0.0001<0.0001<0.0001
副作用発現頻度注)は、本剤10mg群で10.3%(13/126例)、30mg群で14.5%(19/131例)、60mg群で15.2%(20/132例)であり、主な副作用は本剤10mg群で便秘3.2%(4/126例)、好中球減少症2.4%(3/126例)、30mg群で便秘6.9%(9/131例)、食欲減退2.3%(3/131例)、60mg群で便秘9.8%(13/132例)、悪心3.0%(4/132例)であった。
注)本剤の承認用法用量は、60mgを1日1回経口投与である。
17.1.2 国際共同第III相試験:PROGRESS(3101-303-002試験)
18歳以上の慢性片頭痛患者773例(日本人157例を含む)(ベースラインのMMDが8日以上、MHDが15日以上)を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験において、本剤30mg1日2回、60mg1日1回又はプラセボを12週間経口投与した21)
主要評価項目である投与開始12週間における平均MMDのベースラインからの変化量は表2の通りであり、本剤30mg1日2回群及び60mg1日1回群のプラセボ群に対する優越性が示された注)
表2. 国際共同第III相試験の投与開始12週間における平均MMDのベースラインからの変化量
 プラセボ(246例)本剤
30mg1日2回(253例)60mg1日1回(256例)
ベースラインのMMDa18.95
(4.78)
18.56
(5.07)
19.16
(5.28)
投与開始12週間における平均MMDのベースラインからの変化量b,c−5.05
(−5.86,−4.25)
−7.46
(−8.26,−6.67)
−6.88
(−7.67,−6.08)
投与開始12週間における平均MMDのプラセボ群との差b,c−2.41
(−3.48,−1.33)
−1.82
(−2.89,−0.75)
p値c,d<0.00010.0009
副作用発現頻度注)は、本剤30mg1日2回群で20.2%(52/257例)、60mg1日1回群で17.2%(45/261例)であり、主な副作用は本剤30mg1日2回群で便秘8.9%(23/257例)、悪心4.7%(12/257例)、疲労2.3%(6/257例)、60mg1日1回群で悪心5.7%(15/261例)、便秘5.4%(14/261例)、食欲減退2.3%(6/261例)であった。
注)本剤の承認用法用量は、60mgを1日1回経口投与である。
17.1.3 国内第III相長期投与試験:3101-306-002試験
国際共同第III相試験を完了した日本人慢性片頭痛患者155例及び新規参加の日本人反復性片頭痛患者31例(計186例)を対象とした非盲検非対照試験において、本剤60mg1日1回を52週間経口投与した22)
52週間のMMDの経時的推移を図1に示す。
図1. 国内第III相長期投与試験におけるMMD変化量の経時的推移
副作用発現頻度は、16.7%(31/186例)であり、主な副作用は便秘7.5%(14/186例)、アラニンアミノトランスフェラーゼ上昇4.3%(8/186例)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ上昇3.2%(6/186例)、食欲減退2.2%(4/186例)であった。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)は片頭痛の病態生理と関連する神経ペプチドである。アトゲパントはCGRPの受容体への結合を阻害し、CGRP受容体のシグナル伝達を阻害する23)24)
18.2 CGRP受容体に対する結合親和性
アトゲパントは、ヒトCGRP受容体に親和性を示し、そのKi値は15-26pmol/Lであった(in vitro25)
18.3 アカゲザルにおけるCGRP受容体拮抗作用
アトゲパントをアカゲザルに静脈内投与したとき、アトゲパントは、カプサイシンにより惹起される内因性CGRPを介した皮膚血流量増加を用量依存的に阻害した(in vivo26)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. アトゲパント水和物

一般的名称 アトゲパント水和物
一般的名称(欧名) Atogepant Hydrate
化学名 (3'S)-N-[(3S,5S,6R)-6-Methyl-2-oxo-1-(2,2,2-trifluoroethyl)-5-(2,3,6-trifluorophenyl)piperidin-3-yl]-2'-oxo-1',2',5,7-tetrahydrospiro[cyclopenta[b]pyridine-6,3'-pyrrolo[2,3-b]pyridine]-3-carboxamide monohydrate
分子式 C29H23F6N5O3・H2O
分子量 621.53
融点 融解開始144℃、融解ピーク約175℃
物理化学的性状 アトゲパント水和物は白色〜淡灰白色の粉末である。エタノールに溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、アセトンにやや溶けにくい、アセトニトリルに溶けにくく、水にほとんど解けない。
分配係数 2.4(オクタノール/水)
KEGG DRUG D13026

21. 承認条件

21.1 医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。

22. 包装

<アクイプタ錠60mg>
28錠[7錠(PTP)×4]
<アクイプタ錠30mg>
28錠[7錠(PTP)×4]
<アクイプタ錠10mg>
28錠[7錠(PTP)×4]

23. 主要文献

  1. 社内資料:生殖発生毒性試験(2026年2月19日承認、CTD2.6.6.6)
  2. 社内資料:第I相授乳試験(M22-394試験)(2026年2月19日承認、CTD2.7.2.2.2.5.1)
  3. 社内資料:日本人及び外国人健康被験者を対象とした第I相試験(3101-101-002試験)(2026年2月19日承認、CTD2.7.2.2.4.2.1)
  4. 社内資料:第I相食事の影響試験(3101-105-002試験)(2026年2月19日承認、CTD2.7.2.2.5.11)
  5. 社内資料:血漿タンパク結合の検討(in vitro)(2026年2月19日承認、CTD2.6.4.4.2)
  6. 社内資料:イトラコナゾールを用いた第I相薬物相互作用試験(CGP-PK-02試験)(2026年2月19日承認、CTD2.7.2.2.5.1)
  7. 社内資料:代謝の検討(in vitro)(2026年2月19日承認、CTD2.6.4.5.1)
  8. 社内資料:第I相マスバランス試験(CGP-PK-03試験)(2026年2月19日承認、CTD2.7.2.2.2.4.1)
  9. 社内資料:生理学的薬物速度論解析(3101-S04-000)(2026年2月19日承認、CTD2.7.2.3.7)
  10. 社内資料:母集団薬物動態解析(CGP-MS-03)(2026年2月19日承認、CTD2.7.2.3.2)
  11. 社内資料:肝機能障害被験者を対象とした第I相試験(CGP-PK-01試験)(2026年2月19日承認、CTD2.7.2.2.4.3.1)
  12. 社内資料:リファンピシンを用いた第I相薬物相互作用試験(CGP-PK-12試験)(2026年2月19日承認、CTD2.7.2.2.5.2)
  13. 社内資料:トピラマートを用いた第I相薬物相互作用試験(CGP-PK-14試験)(2026年2月19日承認、CTD2.7.2.2.5.9)
  14. 社内資料:経口避妊薬を用いた第I相薬物相互作用試験(MK-8031 P005試験)(2026年2月19日承認、CTD2.7.2.2.5.6)
  15. 社内資料:スマトリプタンを用いた第I相薬物相互作用試験(CGP-PK-13試験)(2026年2月19日承認、CTD2.7.2.2.5.8)
  16. 社内資料:グルコン酸キニジンを用いた第I相薬物相互作用試験(3101-103-002試験)(2026年2月19日承認、CTD2.7.2.2.5.3)
  17. 社内資料:ナプロキセン及びアセトアミノフェンを用いた第I相薬物相互作用試験(CGP-PK-06試験)(2026年2月19日承認、CTD2.7.2.2.5.7)
  18. 社内資料:ファモチジンを用いた第I相薬物相互作用試験(MK-8031 P008試験)(2026年2月19日承認、CTD2.7.2.2.5.4)
  19. 社内資料:エソメプラゾールを用いた第I相薬物相互作用試験(3101-102-002試験)(2026年2月19日承認、CTD2.7.2.2.5.5)
  20. 社内資料:国内第II/III相試験(M22-056試験)(2026年2月19日承認、CTD2.7.6)
  21. 社内資料:国際共同第III相試験(3101-303-002試験)(2026年2月19日承認、CTD2.7.6)
  22. 社内資料:国内第III相長期投与試験(3101-306-002試験)(2026年2月19日承認、CTD2.7.6)
  23. Russell FA,King R,Smillie SJ,et al., Calcitonin gene-related peptide:physiology andpathophysiology.Physiol Rev., 94 (4), 1099-142, (2014)
  24. 社内資料:ヒト及び動物由来CGRP受容体を介したin vitro細胞活性(2026年2月19日承認、CTD2.6.2.2.1.3)
  25. 社内資料:ヒトCGRP受容体に対する結合親和性(2026年2月19日承認、CTD2.6.2.2.1.1)
  26. 社内資料:カプサイシン誘発皮膚血管拡張モデルにおける有効性(2026年2月19日承認、CTD2.6.2.2.2.1)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
アッヴィ合同会社 くすり相談室
〒108-0023 東京都港区芝浦3-1-21
電話:フリーダイヤル 0120-587-874
製品情報問い合わせ先
アッヴィ合同会社 くすり相談室
〒108-0023 東京都港区芝浦3-1-21
電話:フリーダイヤル 0120-587-874

25. 保険給付上の注意

本剤は新医薬品であるため、厚生労働省告示第107号(平成18年3月6日付)に基づき、2027年4月末日までは、1回14日分を限度として投薬すること。

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
アッヴィ合同会社
東京都港区芝浦3-1-21

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2026/05/20 版